金沢のイイトコロ

もうすぐ金沢だよ!
*注*ダルイ長文なので気力のある方以外は読んじゃだめ!


◆金沢は・・・
山も近いし海も近い。
海は綺麗だし、夏でも浜辺まで車で乗り付けて、止めたらそのまますぐに自分スペースにできて
即海に入れる。
都会の海みたいに芋の子洗う状態にはならなくて、プライバシーが確保できる。
それがどれほど贅沢か、都会の人は一度見に来て欲しいくらいだ。

山は近くでも山菜が取れる!
コゴミ、フキノトウ、タラノメ、ゼンマイ、コシアブラ、ワラビ、タケノコetc
金沢に来てから本で学んでいた植物の本物を見て、採れるようになった!

川もあるし温泉も近い。
近くに温泉もある。ちょっと足を伸ばせば飛騨高山があり、色々な温泉を楽しめる。
1時間歩いて川辺で自分で掘るような秘湯もあるし、
温泉街で外湯が豊富で、奥に行けば猿が入る温泉(人間は見学のみ)もある。
川辺で滝を見ながら混浴、みんな一緒に見られつつ入るような温泉もある。
そんなところは当然全部無料だ!(有料道路に入るのにお金かかるけど)
温泉は重曹が入っていて、ツルツルになれる温泉が多い。

街中に古い昔の武家屋敷のような町並みが残されていて美しい。
散策もできるし、カフェや軽食屋もあってブラブラするのにもってこい。
それに近くに図書館もある。
兼六園も実は街中すぐ近くにあるし、近くには二十一世紀美術館もある。
二十一世紀美術館は現代美術館としてはかなりの規模なのではないだろうか。
外周は無料で見学できるというのも嬉しいところだ。

ところで・・・
私は生まれも育ちも都会の都会っ子なのだ。
別に都会っ子だとは思っていなかったけど、多分そうなのだ。
田舎に憧れて田舎に行ったけど、住んでいる所はいわゆる団地。
都会の団地よりも敷地面積は広いし、隣との幅もあるし、庭も多少あるといえばある。
でも田舎のイメージじゃない。
私の田舎のイメージは縁側があっておばあちゃんが座ってて猫が座布団で日向ぼっこしてる、
ようするに子供の頃に見た自分の田舎が田舎のイメージだ。

そういう意味では金沢の家は田舎らしい田舎じゃない。
でも、都会でもない。バスは乗り遅れたら1時間以上来なかったりするし、
駅に行くバスもないし、かといって駅も遠くて結構時間かかるし。
電車だって時間を見計らっていかないと結構な時間待たないといけない。
街に行っても、そりゃ田舎の町にすれば随分とブランド物は多いけれど、
別に毎日ブランド物を持ちたいとか見たいとか思わないから、
普通の中間的な、リアルクローズの店(の中の上)が欲しいのに、そういう店は少ない。
そして人間が少ない。

人間が少ないという事は偏にバリエーションが少ないという事だ。
例えば金沢の人は「名古屋って可愛い子が少ないね」とか言ったりするが
その可愛いという言葉によって表される「可愛い子」というのは実際の顔の造形ではなく
見た目、つまり服装の比重がかなり多く含まれていたりする。
そしてしかし言っている本人はその事にあまり気づいてはないない。
  (気づいていないと言うのが実は重大な問題なのだが。)

つまり金沢の可愛い子というのはごく普通のアクのない、
女の子らしい服装の可愛らしいメイクで髪型をした女の子だ、ということで
都会にはそいう女の子の割合が田舎に比べて少ないという事を意味している。
服装にバリエーションが出てくるので、男っぽい格好をした女の子が出てくるのだ。
(実際に不細工ばかりが名古屋にそろっている、なんて訳がなかろう!
  金沢だって美人ばっかりかと言うとそんな訳はない。)(どちら様も失礼しました)
田舎に行くほどバリエーションが無くなると言うのは、それを認められる場が少なくなり
認められようとすれば必然的に普通の可愛い女の子にならねばならぬ、という事だ。

田舎に住む私においてそれがどんな意味を持ってくるかといえば
例え顔が可愛くとも服装も可愛くなければ可愛いとは認識されないとすれば、
相手に好印象を与えようと思えば、可愛い、もしくは綺麗な格好をするしかない、という事だ。
そう、田舎に住んで認められようとするならば選択の余地はない。
そがどれ程窮屈で息苦しいことか!
(あ、これ自分が可愛いとか言ってるんじゃないからね。スッピンからメイクしてる自分が一番不細工さ加減は知っていますから。)

私は元々色々な格好をするのが好きで、絶対にこれじゃなきゃ嫌だ!と言うものがない。
でも元々の好みはアクが強くて田舎では浮く。
例えば着物も色々持っているけれども、所謂お綺麗な着物というよりは
個性の強い更紗文様などが好みだ(シルクロード経由オリエンタル風味の伝統文様)
着物を着ている奥様達を見ればこの土地の傾向が良くわかるのではないだろうか。
彼女達の着物は一様に美しく余所行きで、普段着の遊び心の着物などほとんど見かけない。
その点浅草なんかに行くとラフに着こなしている面々を見る事が出来る。

これが田舎と都会の本当の違いだ。
住んでみなければ判らなかった、本当に田舎の田舎たる所はそれだ。
もっと大きく言うと、日本に住んでいる限り女は女として求められる姿であらねばならない。
そうする事による恩恵も十分わかっているし、、判っていて受けていると思う。
でもたまに全てやめてしまいたくなる。

まぁ別に・・・気にしなければどうという事はない。
人間には適応力がある。今までだって、多少無理があっても何とかやってきた。
でも暫く都会の快適さと開放感を味わってしまって、田舎に帰ると思うとちょと気が重い。
(昔は名古屋は中途半端で何もない所と言われましたが今は十分元気な都会ですよ。)
金沢は北陸の人からしたら十分都会らしく、憧れの土地であるらしいのだけれども、
やはりどう足掻いても都会からみれば田舎であることには違いない。

そんな訳で、金沢のイイトコロ。
いい所だけ見て、後はすり合わせて生きていく。