かけひきの科学 情報をいかに使うか

かけひきの科学 情報をいかに使うか 唐津一 PHP新書
(1997年出版。当然中身の情報は古い)
( ..)φビブリーで物々交換するので引っ張り出してきた。古い本の中身って殆ど覚えていない。
チラッと、興味のある範囲で情報が積み上がって記憶に蓄積されているものものある。
人を説得する為にすぐにデータを出さなければならない、出来なくて悔しい思いをしたものだと、昔の事を思い出したのはこの本だった。
この本の内容は、というと全然思い出せないし説明も出来ない。
だが今現在もニュースで出される数字を信用せず情報がどう集計されたものか考えるようにしているのは
読み返してみればこの本を読んだおかげだったと言える。
この本や作者の事は忘れてしまっても、エッセンスは多少なりとも血肉になっているようだ。


以下は目次や気になったポイント。要約と言うには量が多すぎるので著作に引っかかるのだろうか?
しかし本人の「言葉」がなければこれは単なる情報の切れっぱしに過ぎないような気もするなぁ。
読んだことのある人でなければ、この言葉の羅列から真意を汲み取るのは難しいだろう。
って事でまぁイイか。このまま置いておく。


第1章 情報の威力
パーティーと語学力・ボディランゲージ
ゲーム理論(ジョン・L・フォン・ノイマン)(オスカー・モルゲンシュテルン
「一犬陰に吠ゆれば、百犬声に吠ゆ。一人虚を伝ゆれば万人実を伝う。」
「情報量」「質」→予測をどのくらい変えるかという点で計る
情報は伝える相手とタイミングで一変する
「謀略」(同じ事について独自の情報系統を2重3重に持っておく)
獅子身中の虫から情報は漏れる(内部の不平不満・情報漏れ)
日本語の冗長度42%程
冗長の匙加減+「最後のまとめ」
目的の為に収集し系統立て解析する(新聞でも)
情報収集のもとは好奇心
必然性と偶然(マスコミの怪しさ)
データを複眼的に見る(俯瞰する)
情報の収集→目的の為の再構築(→まず目的や目標をはっきりさせてから!)
評価の尺度(どうなれば成功か)(具体的な目標を定める)


第2章 駆け引きの技術
偉業を成し遂げた君主たちは、信義を守らず、奸智によって他人の智恵の裏をかき、ついには信義を守る人々に打ち勝つ事を教える(第18章)マキャベリ
切り札には合理的根拠が有効
合理的根拠を持った意思決定(×名誉欲・相応以上の成果を求める)
ジョン・M・ケインズ「事業家は各人の熟練とチャンスに支配されるゲームをやっているのであって、そのゲームの結果は、各関係者にとって結局どうなるかはしることができないものである。」(妥協点?)
偶然性と不確実性、「ランダム戦略」
「ミニマクスの原理」(最大利益の追求を避ける事で最悪の損失を免れる)
経済理論にかけていた駆け引きの概念↓
人々は最大の満足を求めて行動するが、結果としてある『最良の点』という限界に到達して、そこで妥協している。
値切られて見せて顧客を増やす


第3章 仮説のたてかた
仮説・予測
「フィードバック」「サイバネティクス」(ギリシャ語キベルティクス=家事を取る人から)
1.計画を立て目標を定める(予測する)
2.行動を開始する
3.結果を測定する
4.目標からどのくらいズレているからを比較
5.行動を修正する(修正を繰り返す)

独創的な仮説は過去に知りえた情報の「新しい組み合わせ」←再現性が必要
予測という作業の中身
1、現実についての情報を集める(収集)
2.その情報の中から繰り返しのあるものを探す(分析)
3.将来にもくり変えされることを想定する、または組み合わせをつくる(仮説。または推理)
4.それらのなかからどれを選別するかを決める(評価)


データの魔力
物事は全て数値化できる
目的を持つ→数値化する
データは捻じ曲げられて使われる
後催眠実験でわかる人間の思考と行動(市場操作の疑問)
実態をどこまで反映しているかが数字を読むポイント